前回、CIS太陽電池の温度特性や定格出力について不可解だとこぼしました。その時示したデータを再度示します。
- 気温18度で出力5.1kW
- 気温23度で出力4.9kW
これに更に以前示したデータも再度しまします。
- 気温15度で出力5.4kW
以上のデータから温度特性の傾向が掴めないかグラフにしてみました。ただし、温度は推定なので正確とは言えません。ごく大雑把な傾向をとらえる程度が関の山かと思います。
下がその図です。
図で青い丸は一部が東西に設置されている太陽電池を0.85倍した場合の出力4.18kWです。一方、茶色の菱形は上記に示した値です。この図を見ると、不可解と思ったデータもそれなりに温度依存の傾向を示しています。それを青い実線で示しました。これだと-0.5 から-0.6 %/℃ ぐらいの温度係数になっているようです。
そうすると25℃の標準状態での出力は図で見るとだいたい 4.8kW。推定定格の4.18kWより14 – 15 %上回ることになります。
確かに出荷試験のソーラーシミュレータと自然光との光スペクトルの差による違いから出力に誤差が出るでしょうが、14 – 15 % も出るとは思えません。そんなに誤差があれば出荷試験とは言えないでしょう。どうもやはりCISには光照射効果のようなものがあって、両方の効果でこれぐらいの誤差になっているような気がします。
温度係数についてはメーカーの言う -0.31%/℃ より少し大きくなっています。ただし、まだデータが頼りないので確証は持てません。
取りあえず図の直線を延長して夏場の出力を推定してみました。去年の経験から3kW台の後半と言うのは妥当な気もします。この辺りは今年の夏に更に検証していけるだろうと思います。
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