昨日のブログの続きです。前回を復習しますと、太陽光発電の設備利用率とは「発電能力に対する実際の発電量(の比)」のことでした。過積載のお蔭で設備利用率が最近向上し、同じ発電能力でも発電量が多くなったので、来年からの買取価格が2円ほど引き下げられるということです。
さて、この設備利用率を計算する時の発電能力とは何を示すのでしょう?
昔はパネル容量のことを言っていました。しかしパネル容量を発電能力として計算するならば、過積載したところで設備利用率は変わりません。むしろ、スーパー過積載なら設備利用率は下がってしまうでしょう。これで買い取り価格が下げられるのはおかしな話になります。
そうすると、発電能力にパワコン容量を用いるのでしょうか。この場合、設備利用率は110 – 120%ぐらい自動的に向上してしまいます。しかし、実際の設備構成や発電量は全く変わっていないので、このために買取価格が下がってしまうのもおかしな話になります。
経産省から見える太陽光発電の能力が設備認定の容量から来ているとすれば、発電能力にパワコン容量を用いている可能性がありますが、そこが良く判りません。
また発電所のコストを比較するのにkWあたりの価格が使われますが、この場合もkWはパネル容量なのでしょうか、パワコン容量なのでしょうか。上述の設備利用率の考え方からすると、ここもパワコン容量を用いないとならなくなります。しかしほとんどの人はパネル容量からkW価格を出しているのではないでしょうか。
買取価格検討会の人はこの辺りをいろいろ考え今回の方針を出したのでしょうが、説明が悪かったのか、それを聞いた記者の理解が悪かったのか、私の理解力が悪いのか、どうも計算過程が良く判りませんね。これでは混乱を生みかねないですね。
まぁ、結果的に買取価格の2円引き下げは理解できるところですがね。ただし、過積載を考慮して買取価格を下げたのなら、これからの太陽光発電所は過積載であることが前提となります。やはり、過積載が正式に認められたということになりますね。
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