太陽光発電の動作チェック4(IVカーブ)

(カテゴリ: 屋根太陽光発電)

今回はちょっと面倒かもしれませんが技術の話です。

読み飛ばしてもらっても良いのですが、できれば太陽電池の「直列抵抗」とはどんなものかを多少とも判ってもらえれば、後の話もより面白くなるのではないかと思います。

 

さて、

事の発端は“今回の測定の中で「ソラメンテ」だけが異様に高い抵抗値を示す”ということでした。ソラメンテでは20Ωほどを示し、ソコデスとIVカーブトレーサーでは数Ωに留まっていました。

 

この抵抗は「直列抵抗」と言われるもので、これを太陽電池の特性から説明したいと思います。太陽電池の特性はIVカーブ(電流・電圧特性曲線)でほぼ説明できます。

 

一般的に、太陽電池の出力電流は日射強度でほぼ決まり、電圧は太陽電池の材料・構造でほぼ決まると言ってよいでしょう。

 

太陽電池を短絡すると、その時の日射強度から得られる最大の電流が出てきます。これが短絡電流(Isc)と言われます。そこから電圧を上げていくと電流は少しずつ下がり、あるところから急に減って行って最後に電流ゼロになります。この電圧が開放電圧(Voc)と言われます。

 

この様子を示したものがIVカーブで、下図のような形になります。横軸が電圧で縦軸が電流です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太陽電池はこの曲線上のどこかの点(動作点)の電圧、電流で動作し、出力される電力は電圧、電流の積になっています。動作点により出力電力は大きく変わりますが、上の図で、黒丸で示しているところで、出力電力は最大となります(最大電力点)。通常、系統連系のシステムでは動作点が常にこの最大電力点になるように制御されています。(この辺りの話は余談、本論に関係ありませんでした、すみません。)

 

で、

太陽電池は半導体の複雑な特性を活かして発電し、その結果、上図のような電圧電流特性を示すわけですが、その複雑な特性まで理解する必要はありません。

 

ただ、上の図のVocの点では半導体の複雑な特性がほぼキャンセルされるとお考えください。そうすると、この点では半導体特性の影響が消え、その系固有の抵抗による影響が支配的となります。測定対象が太陽電池だけなら太陽電池の純粋な抵抗成分、ストリングやアレイなどになれば太陽電池の抵抗成分に配線抵抗を加えたものになります。

 

このVoc点での抵抗が太陽電池の「直列抵抗」となります。

従って、Vocの点で抵抗を測れば、それが「直列抵抗」です。

 

Voc点の抵抗は次のように計算されます。

 

中学や高校で習ったオームの法則では、抵抗は電圧を電流で割れば求められました。電圧は抵抗の中を電流が流れて発生しているからです。しかし、Voc点での抵抗を測る時は電流を流す前からVocという電圧が発生しているので、この分は差し引かなければなりません。結局、抵抗値はIVカーブでVoc点とVocから少し離れた点で、変化した電圧分を変化した電流分で割って求めることになります。(すみません、少しややこしくなってしまいました)。

 

図で説明すると次のようになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず図のVoc点でIVカーブの接線を引きます。その接線のどこかの点とVoc点との間で、横方向の電圧の変化分(ΔV)を縦方向の電流の変化分(ΔI)を求めます。そしてΔVをΔIで割れば直列抵抗です。

 

直列抵抗は電力ロスの原因となるので、できるだけ小さいことが望まれます。お気付きかもしれませんが、Vocでの接線ができるだけ立っている方が抵抗は少ないことになります。逆に、接線が寝ている(つまりIVカーブが寝ている)と抵抗が高く電力ロスが大きいことになります。

 

IVカーブのVoc辺りが寝ていると(抵抗が大きいと)、太陽電池の特性が悪いか、配線のどこかが悪いことになります。抵抗がかなり大きいのは、断線などが生じている時でしょう。

 

 

今回の測定対象のIVカーブについてもう少し説明したいことがあるのですが、ずいぶん長くなってしまったので、とりあえずここで置いて残りは次回に回します。

次回もお読みいただければ幸いです。

 

 

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