英弘精機の記事「大規模太陽光発電所の運用状況」の続きです。ここの発電所でもモジュールのガラス割れが発見され、報告しています。
太陽電池には強化ガラスが使われていますのでなかなか割れないものですが、大規模発電所となりますと割れるものも出てきます。割れても電気的特性が維持されていることが多く、また遠目からは判りにくいものなので、長期間気がつかずに放置されることもあります。
電気的特性が維持されている場合はそれほど損失にはならないので軽く考えてしまう恐れがありますが、機械的強度が弱まっているため強風などで吹き飛ばされて事故を起こす危険性をこの記事では指摘しています。普段から目視検査を行って発電所の安全を確認しておく必要があるでしょう。
ここで発見された割れモジュールにはホットスポットもあったようです。サーモカメラで確認されています。
ガラス割れの方は割れの起点(強化ガラスはある点から広がるように割れることが多い、但しそこに何かが当たったとは限らない)が確認されていますが、ホットスポットとは異なる位置のようです。ガラス割れとホットスポットとは必ずしも対応するわけではないことを示す実例のようなものですね。
強化ガラスを完璧に作ることは難しくて、内部のちょっとした不純物やストレス歪による自然割れをゼロにすることができないようです。そのような割れは初期に発生することが多く、特にメガソーラーなどのように大量にモジュールを設置する場合は発生する確率が高いので、予め準備して置くことが望まれるようです。
自然発生の割れは当然、メーカーの無償交換の対象となります。ただ、交換の作業費までは無償対象にはならないかも知れません。カラスなど鳥が石を落して割れたという話もありますが、この場合も無償対象なのかどうか良く知りません。多分、カラスのことまではメーカーも責任を持てないでしょうから、自然発生の割れだと言い張った方が良いように思います。
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