昨日のブログでは太陽光パネルの設置角度が10度の場合と20度の場合について、実際に私の発電所で発電量がどのようになっているか概要を示しました。ブログで最初、設置角度が10度と15度と書きましたが、10度と20度の間違いでしたので訂正しました。混乱したことをお詫びします。
昨日のブログでは発電量を全期間で比較するのに、ベースが変わる相対量比較では精度を欠くため、「絶対量で比較する」と書きました。その結果の報告です。各パワコンの6月から12月の発電量の絶対量とその期間の平均値をまとめました。このブログの最後に示してある表です。平均値は表の最後にあります。
この表を見ると、やはり10度と20度には発電量に差は無いように見えます。角度が2倍も違うのに、発電量が変わらないのは意外でした。
昨日の相対比較を復習しますと、6月の陽が高い時に10度が20度より5%ぐらいしか良くないのに、12月の陽が低い時には15%も悪くなっていました。それから考えると、全体で差がつかないことは不思議にも思えます。原因として、相対量で差が大きい冬場は絶対量の発電量が少ないので、全体への影響が少なかったのかなと思いましたが、この時期の天気はどうだったのか確認してみることにしました。
下のグラフが昨年の月ごとの太陽光発電の状況です。10度・20度のデータをとった発電所は山口で、緑色の線で表されています。
図を見ると、山口は陽が高い7月、8月に発電量が多く(天気が良い)、陽が低い12月は発電量が低い(天気が悪い)ですね。これは昨年の6月から12月は設置角の低い太陽電池に有利な天気だったことを示しています。このために期間全体で10度と20度で発電量の差が出なかったのかもしれません。いろいろ検討要素があり、まだ10度と20度の違いの結論を出すのは難しそうですね。
恐らく、それほど大きな差にはならないのでしょうが、20度の方が多く発電するのだろうとは思います。しかし、今後もモニタリングして確認して行こうと思います。
10度と20度で意外に差がないという結果になりましたが、これには天候も影響していますのでまだはっきりとは言えません。30度についてはもっと差が出ると思いますが、データが無いので・・・。
10度と20度、差は3%以下ということですか?30度にすると、パネル枚数が減ることにより、10度の方が発電量が多いということになるのですか?
コメント有難うございます。全くその通りだと思います。
しかし、シミュレーションでも3%ぐらいしか差がつかない訳ですね。意外に少なかった。
設置角度による発電量の違いのデータ、大変興味深く拝見させていただきました。
私は場所は山口ではないのですが、設置角度10度と20度での発電量の違いについてNEDOのデータをもとにシミュレータで計算してみたことがあるのですが、20度に比べ10度の場合、年間発電量的には多照年で3.6%、平均年で3.1%、寡照年で2.7%程度低くなるという結果でした。
影の影響があると仰っているPCS7とPCS5を除く20度の平均20.86と10度の平均20.45を比較すると、2%程少ないという値が出ていますので、発電量の差は実際出ているように思えます。
そのずれについては考察にも書かれていることが原因ではないかと私も思います。
夏場は10度の方が2%近く有利で、20度にとっては10%以上の差をつけられる11月、12月に稼げないと全体として3%の差をつけられないのではと。
発電所の実際の日照量データが取れるともっといろいろ考察できそうですね。