FITのお蔭で多くの人が太陽光発電所を運営するようになりました。それは良いことなのですが、太陽光発電をよく知らずに運営している人も多いようで、十分に利用できていないことも多くあるようです。そのようなことから最近は太陽光発電の保守サービスを行うという会社も出てきました。これも良いことだと思っています。
ただ、もともと太陽光発電はあまり雇用を生み出さないと言われていました。順調に稼働していれば無人で運転が可能です。実際、ほとんどの太陽光発電所は無人運転で、定期点検(定期点検を本当にしているかどうかも疑わしい)と草刈り、何かあった時の対応に人手をかけるぐらいが実情です。50kWの野立てで言えば、保守報酬はせいぜい年10万円ぐらいにしかならず、あまりビジネスにならないような気がします。これで保守がうまく定着するのでしょうか。
と思っていると、次のような記事を目にしました-「ポストFIT時代にどう立ち向かうのか」。
この記事は保守会社の広告のようなところがあるので少し割り引いて読まなければなりませんが、使いやすい遠隔監視装置と保守サービスを行うようです。この会社の前身はMSKという日本で古くから太陽電池のOEM製造をしていた会社で、中国のサンテックに買収された後、やはり中国の順風光電グループの下で事業を行っているようです。
注目したのは2点あります。
まずMSKという太陽電池では老舗の会社とメテオコントロールという遠隔監視装置に実績のある会社(これも順風光電グループが買収したドイツの会社)をベースにして事業を行っている点です。特にMSKは太陽電池にはかなりのノウハウを持っていた筈なので、パネルの不良動作解析に強いと見られます。
次に、この会社が実際にメガソーラーを運営し、そのノウハウでO&Mサービスを行う点です。自社のメガソーラーである程度収入が得られ、更にその人材やクラウドシステムなどを外部サービスに共用できるので低コスト化できそうです。
このようにすると太陽光発電の保守事業も可能かもしれません。もっとも、日本の太陽電池会社ならこれぐらいのことはできそうな気がするのですが、やはり中国にコスト負けするだけの話なのでしょうか。
少し残念なところもありますが、このようなものを利用して、しっかりと太陽光発電を監視してもらえたらと思います。
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