昨日は過積載率と実際の発電量の増加率について調べました。当然、過積載率と実際の発電増加率との差が全体でのロスになる訳ですが、日ごとにどれぐらいロスするのでしょう。私のシミュレーションは毎日の発電データで行っていますので、その辺りの状況を掴むことができます。筑波発電所(49.5kW)の2016年データで調べてみます。
まず過積載率150%の時(これ未満の時はほとんどピークカットがありませんので対象外とします)、日ごとのピークカット状況は下図のようになります。
ピークカットは確かに頻繁に発生していますが、50kWの発電所ですと多い時には300kWh以上発電しますので、ロスしてもあまり気にしなくて良いぐらいの量です。
過積載率が170%になりますと、下図のようになります。
かなり頻繁にピークカットが発生していますね。ちょっと馬鹿にならない量ですから、バッテリーを入れて再利用したくなります。しかし、全てをバッテリーに蓄えるのは利用率が悪くなり、あまり得策ではないでしょう。20-30kWhぐらいの容量に抑えて、それ以上は諦めた方が良いですね。テスラのパワーウォールなら10kWhを2-3台というところです。
更に計算してみると、ピークカットされた電力は1年で約5400kWh、20kWhのバッテリーを使うとして再利用できる電力は充放電ロス無しとして約3100kWhでした。ちなみに、テスラのパワーウォールは10kWhが3500$+工事費だったと思います。従ってバッテリーの電気が20円/kWhで20年間売れたとすると、充放電ロスがあっても何とか元をとれそうなところですかね。多分、計算合っていると思います。
過積載率200%の場合が下図です。
これだけロスが発生すると、さすがにもったいないなと言う気がしますね。バッテリーでカバーするなら40-60kWhぐらいの容量が必要ですかね。200万円ぐらいかかるのかな。
この場合、ピークカットされる電力は1年で約14000kWh、50kWhのバッテリーを入れると充放電ロスが無いとして約9300kWhを取り戻すことができます。20円で売れたら利益を上げることができますね。
ただし、全量買い取りの場合は「バッテリーに蓄えた電気を売れるのか」と言う問題があると思います(少し記憶が不確かですが)。バッテリーに蓄えた電気を売れるとしてもFIT価格で売れるか良く知りません。売らずに自家消費するあてがあるなら良いのですが、そうでないと経済性は難しいかもしれません。またリチウムイオンバッテリーが20年持つのかどうか私はまだ把握していません。この辺りの不安要素はまだまだ大きいですね。
最近は少しずつバッテリーを導入する動きも出てきているようですが、まだ普及には時間がかかりそうなきがします。
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