来年度のFIT買取価格(低圧太陽光)が18円に下がり、新規の太陽光をやるのは難しいのではと悲観的な思いを私は持っていましたが、最近はそれほどでもないのかなという気もしています。それを裏付けるような記事がありました(「FIT単価18円」時代の太陽光ビジネス)。
この記事で特に良かったのは下の計算です。採算計算の途中経過が示されているのでとても参考になります。詳しく見てみましょう。
計算では50kWのパワコン出力に対して太陽光出力は80kW、年間の発電量は8万kWhとなっていますが、こんなものでしょうか。過積載で少しカットされるでしょうが、もう少し発電できそうな気がします。ま、ここは少し余裕を見ていると考えておきましょう。
この発電量で表面利回りを10%にするには投資を1440万円以下に抑えなければならないという計算で、80kWのシステムですから18万円/kW以下に抑えることとなります。計算ではそれを実現するための内訳も示されています。
内訳でパネルが4万円/kWというのはかなり安いような気がしますが、最近はこれぐらいで調達できるのでしょうか。これで、土地代まで入れて18万円/kWでできるという計算です。
更に内訳を見ると、土地代を少し高めに見ているようですが、もう安い土地が減ってこれぐらい高くなってきたのでしょうか。また、モニター装置を付けた方が良いのですが、含まれているかどうか判りません。改正FIT法でフェンスが必須ですが、含まれていると見て良いのかな? 防草シートを敷くのだろうか? このあたりが少し気になるところ。
次に運転のキャッシュフローですが、表面利回りが10%(年に144万円)のうち、投資回収期間を20年と見ると5%(72万円)が回収に喰われます。更に固定資産税(20万円)、保険(5万円)、モニタリングの通信費(2万円)が必要ですが、メンテを自分でやるなら40万円以上残る計算になります。融資を受けている場合は20-30万円利息で持って行かれますが、黒字です。故障対応や廃棄費用の資金をとっておいても何とか黒字になりそうです。
多分、もう少し発電(1割ぐらい?)してくれるでしょうし、パネルが高かったとしても土地を安く手に入れることができれば黒字になります。まだ何とかなりそうですね。
・・・・ということで、実は私は次の発電所を計画しています。これは21円案件なので、採算はもう少し楽です。18円だと厳しくはなるでしょうが、採算をしっかりと考えてやればできそうな気がします。「しっかりと考える」というところがミソですが、まぁ、太陽光発電も普通の商売になってきたということですかね。
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