昨日予告しましたように、スネイルトレイルの記事について書きます。山梨県の上野原に設置されたメガソーラーで大量のスネイルトレイルが発見されたそうです(上野原のメガソーラー、スネイルトレイル大量発生、積雪の影響は?)。
このメガソーラーは2013年に設置されましたが、2014年2月の大雪の際に全ての架台が歪むという被害にあったそうです。架台の歪は修理したようですが、その後の検査でスネイルトレイルが大量に発生しているのが発見されました。スネイルトレイルは私もよく見ていますが、この記事に載っている写真(下)をみるとかなり強烈なスネイルトレイルですね。出力低下には至っていないようですが、こんな強烈なスネイルトレイルが大量に発生しているのは気持ち悪いと思います。
スネイルトレイルはすぐには太陽電池出力の低下を引き起こさないので、メーカーの補償対象にはなっていないのが一般的です。また、出力が低下したとしても発生の原因が製造責任によるものとは断定できないので、なかなかメーカー補償を得るのは難しそうです。この場合も、スネイルトレイルの発生が製造責任によるものか積雪によるものか判断できないので、出力が低下したとしてもメーカー補償を得るのは難しいでしょう。
もっとも、このパネルメーカーは日本の拠点を引き上げてしまったようで、それだけでも補償交渉は難しそうですね。
しかし、2014年2月の大雪は確かに凄かったですが、全ての架台が歪んでしまったというのは情けない話ですね。設計強度が足りなかったのでしょうか。最近の架台は安くなりましたが、強度が足りないとしたら問題ありですね。それに、パネルのスネイルトレイルだって最近の安いパネルに集中的に見られる傾向です。やはり安物はそれだけのものと言うことですか。
ところで、ここのメガソーラーは多結晶シリコン太陽電池とCIS太陽電池を設置したそうです。出力を比較しているとCISの方は最初の内はシリコン太陽電池より多く発電したようですが(いわゆるCISの光照射効果)、だんだんとシリコン太陽電池と変わらなくなったそうです。つまり経時劣化はCISより多結晶シリコン太陽電池の方が少ないようで、それと同じ現象が見られたのが昨日私がアップした記事でした。この辺りも重要な情報ですね。
この記事は日経BPのものですが、良くまとまっていて参考になりました。それに、このメガソーラーのオーナーさんも、よくこのようなトラブル情報を提供してくれたなと思います。オーナーさんにも感謝ですね。
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