FITで太陽光発電が大量に導入され、晴れた日には余るほどの電気が作られるようになっているようです。モノが余るほどあると安くなってしまいますね。実際、日本卸電力取引所(JEPX)では毎日10時に行われる翌日分の電気の売買で、翌日の天気予報が晴れだと取引価格が安くなってしまう傾向が続いているようです(今夏の電力市場は「太陽光相場」に)。まぁ、安くなると言ってもスポット価格ですが・・・。
年配の人はご存じだと思いますが、昔、電力需要の最大ピークが来るのは冷房需要が最大化する夏の猛暑の日の正午頃で、そのピーク需要を凌ぐのが大変でした。これに対し、太陽光発電は正午頃に発電の最大ピークが来るので、電力の最大需要を緩和する効果があると期待されていました。
今や、最大需要の緩和どころか、余るほど電気が作られるようになったということですね。
で、この記事では昨年あたりからこの傾向が見られたように書かれていますが、電力関係の人はもっと前から知っていたと思います。私が気づいてブログで取り上げたのも(電力需要のピークは夕方だよ)2015年でしたから3年前ですね。それからもずっと太陽光の導入は続いていますから、この傾向はどんどん進んでいるのだと思います。今では晴天の昼間には火力発電所を止めなければならない程になっていて、それを夕方また動かさなければなりません。それでも電気が余る時は揚水に吸収するそうです。電力会社は面倒なオペレーションを強いられるようになっていますね。
面倒になって「申し訳ないな」という気持ちもありますが、「そこは頑張ってくれよ」という気持ちもあります(笑)。コストも絡みますから、結構複雑なオペレーションかもしれません。
太陽光発電の導入があまりに急激だったので、インフラがついて行っていないような面もあり、大変でしょうけれど、パリ協定を遵守するなら少なくともこれぐらいのペースでやっていかなければならないと思います。やっぱり「そこは頑張ってくれよ」と言いたいですね。
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