住宅太陽光発電の火災を含む事故報告が消費者庁からリリースされ、安全対策強化の必要性が指摘されています。これを受けてJEMAやJPEAなどは、「太陽光発電の不良による過熱時に住宅への延焼を防ぐためにパネルと屋根材との間に不燃材の導入することは必須だ」と言っています。普通は不燃材が入っているのですが、そうでない住宅もあるようなので不安が残りますね。メーカーや工事業者は適切に対処して欲しいと思います。
このように安全対策を強化するのは当然の話ですが、この問題はもっと根が深いという気がします。安全は非常に重要な問題であり、事故も起きているので注目を浴びますが、事故に至らないものの、実は不良という住宅太陽光発電はもっと多いと思っています。
今回の住宅太陽光発電の事故報告では、事故の原因は配線不良のことが多いものの、パネル不良によるものもあったということです(「住宅太陽光の火災事故はパネルの不良にも起因」、消費者庁が報告)。不良の原因は機器の場合も工事の場合も両方考えられるということで、原因究明は複雑になります。また、パネルや配線が高所で見えないところに在るので、検証するのも簡単ではありません。
更に問題は、このような発火事故でも起こさなければ、ユーザーはまず不良があることに気が付かない点です。出力が2-3割低くても、なかなか設備が不良だとは言い切れません。
あまりに出力が低く、ユーザーが不良を疑っても、メーカーも工事業者も不良でないと言い張って、ほとんどの場合は泣き寝入りになっています。ユーザーが設備の不良を証明するのは殆ど不可能ですからね。問題だとは思うのですが、なかなか解決方法はありません。
野立ての太陽光発電の場合は検査が可能なので、対処の方法があるのですが、住宅は難しいですね。今回の事故報告がきっかけで、住宅太陽光発電の不良への対策も強化されると良いのですが・・・。
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