昨日のブログで紹介したソーラーフロンティアの22.3%セルについての補足です。昨日、22.3%は小面積のセルでの効率でモジュ―ル(パネル)にした時の効率がどの程度か判らないと書きましたが、参考になる記事がありました(薄膜太陽電池で新記録、22.3%のCIS)。
この記事では前にソーラーフロンティアが達成した20.9%セルの技術でモジュ―ルを作り18.3%のモジュ―ル効率を達成したことになっています。単純にこの比率で考えると、今回の22.3%のセルからはモジュールの変換効率で20%ぐらいが達成できると見られます。
他の太陽電池はどうかも調べてみました。少し前のパナソニックの記事が参考になります(パナソニックが太陽電池モジュ―ルで変換効率22.5%)。モジュ―ル効率で22.5%ということですから、やはり結晶シリコン太陽電池の方がCISより優れているようですが、これは結晶シリコンの中でも効率の良いHIT太陽電池での値です。通常の構造の結晶シリコン太陽電池ではもう少し低くなるので20%ぐらいかなと思います。とにかく、CISもかなり結晶シリコン太陽電池に肉薄してきたなという印象を受けます。
もう一つ、「光照射効果がどのように関係するかわからない」と昨日のブログで書きました。
ソーラーフロンティアの記事を読むと、22.3%を達成したのは透明導電膜の光透過度と活性層の光吸収率を上げたことによると説明しています。このような光学的性質はあまり光照射では変化しそうな気がしません(あくまで想像です)ので、そうすると光照射効果による効率向上はまだ期待できそうな気もします。
このことについては本当にソーラーフロンティアに説明してもらいたいところですが・・・、あまり期待できないですかね。
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