これは妥当な判断でしょうねぇ。私は風力の専門家ではありませんが、再生可能エネルギーをやっている関係上、風力の専門家の話を聞く機会もあり、小型の風力は極めて難しいということをよく聞いていました。従ってFITで小型風力が55円になると聞いてもダメだろうなと思っていました。風力の専門家はみんな、そう思っていたのではないでしょうか。そうすると来年度からは小型風力の特別扱いは止めることになったらしく(小型風力、「55円での新規認定は適当でない」、FIT算定委)、「やはり!」という印象を持ちました。
小型風力が難しい理由の説明は専門家に任せるとして、多分、FIT算定委もそのことは判っていただろうと思います。それでも高い買取価格で実施したのは、この記事を見ると、「小型風力に関してのデータが少なく動向を注視する形にした」となっています。今回止めることができたのは、かつて算定委が小型風力の難しい理由を証明できなかったのが、実施してやっと証拠を得ることができたからでしょうか。
これは私の想像ですが、小型風力の55円を決めるにあたっては有力者の圧力があって強引に決められたが、反対派は我慢してデータを得て、やっと反撃に出たのじゃないですかね。
これは、FITの初年度に太陽光発電の40円を決めた時、多くの太陽光発電専門家から「高すぎる」という指摘があったのに強引に決めてしまったのとよく似ています。もう技術ではなく政治の世界ですね。ただ、太陽光の場合は予想以上のバブルを作ってしまったのに対し、小型風力の場合は55円でも難しい場合が多く、たいした悪影響は無かったのではないかと思います。
まぁ、いろいろ試行錯誤していますが、FITはだんだんと良い形になってきているように思います。あと、私が聞いているところでは、バイオで「輸入木材チップ」を燃料にすることに異を唱える人が多くいるようです。「輸入して何が悪い」という議論もありますが、それなら輸出元でバイオ発電する方が良いので、何か釈然としませんね。
まだFITは修正されていくでしょう。FITでビジネスをやろうとする人は、その辺りの状況を見定めて取り組むことが肝要ですね。
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