現在進めている案件で使用するパネルは、LONGIのハーフカットセルパネル。
このパネル、というか最近結晶系の主流になってきているハーフカットセルパネルは、部分的な影に少し強い仕様になっている。
原理はバイパスダイオードの配置がこれまでのパネルと違う点が寄与しているのであるが、せっかくこの能力の備えていても、普通に横置き設置したのでは全く効果は見込めない(下手すると旧式パネルの横置きより影の影響を受けることになる)。
特に周囲の建造物や南面引き込み柱の影が生じる案件の場合は、縦置き配置が影によるロスを最小限にしてくれる(部分的な影なら、最大容量の1/6だけのロスに抑えられる)。
ちなみにソーラーフロンティアも、縦置きにすることでその能力を最大限に発揮する。
にもかかわらず、縦置きにしている案件をほとんどみないのは、おそらく架台のコスト面の理由が強いのだろう。
今回、私の案件は約200坪という狭いものであったため、多少の影の影響を容認して95kWを設置するという結構な強引策をとった。
たぶん、一面架台にすれば影の影響も無視できるし、余裕で配置できる面積であったが、台風で被災した知り合いの案件がいずれも一面架台であったため、どうしても無茶な一面架台は選択したくない。
その際に、影の影響を最小限にするべく、敢えて縦置き架台を要望し、設計してもらったところ、通常の横置きスタンダート4段架台と比較して、代替2000円/kW増しというものであった。
正直個人的にはこの程度なら許容範囲内であるし、シュミレートしてみたら、影の影響を抑制でき、20年で十分ペイできるものであった。
分譲案件ではまず無理であるが、もし特注になるからコストが高くなると言われても、設計してもらうだけしてもらっても良いと思う。
横置きだと効率的に土地面積を活用できないけど、縦置きだと配置枚数が増えるという案件もぜひやってみる価値がある。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。