さて、予告通り私が主観的に見た今年の重大ニュースをレビューしていきたいと思います。中にはニュースと言うよりトピックス的なものもありますが、まぁ、大目に見てください。
- 改正FITの施行
誰が選んでもこれは重大ニュースに挙げられるでしょうね。当局は施行した後の処理に追われているようで、住宅用太陽光などは12/31まで業務計画書の提出期限を延ばしたものの、まだ提出していない人が相当数残っているようです。エネ庁側はあまりそんなことに手間をとられるより、早く悪質な太陽光発電所への対処をしたいのでしょうけれど、やはり自らが定めた法律はきちんと施行しないといけませんから大変ですね。改正FITについてはドタバタした一年でした。定着にはまだ時間がかかりそう。
- 送電線空き容量問題
東北電力が「送電線に空き容量が無くなって再エネの接続余裕がない」と言ったことに対して、京大の安田先生が独自に解析し、「送電線の利用率は2-20%程度しかないので再エネ接続の余裕は十分にある」と反論した話。Twitterなどで話題になっていましたが、更にクローズアップ現代やNHKスペシャル、報道ステーションなどでも取り上げられ、相当に有名になりました。議論の中身はまだ詰めが必要でしょうけれど、再エネ導入に対しこのような問題があることが明示されたのは良いことだと思います。また技術的には少し異なりますが、九州電力でゴールデンウィークに太陽光発電の比率が高まり過ぎて、電源にチラツキを発生してしまったことも再エネ接続の余裕が無くなってきていることの現れですね。2017年は太陽光の大量導入が進んだおかげで、このような系統側制約の具体例も明らかになった年でした。
- ブロックチェーンの電力取引への応用
これは私にとってはかなり衝撃的でした。ブロックチェーンとはあのビットコインの流通を制御しているシステムらしいですね。そんなものが太陽光に関係してくるとは思ってもいませんでした。しかし、エナリスがブロックチェーンを太陽光発電の電力取引に応用する実証実験を始め、また、2019年後に太陽光/蓄電池を対象とした新しい電力売買ビジネスが起こりそこにブロックチェーンが使われるという話を聞き、自分の頭が時代遅れになりつつあることを痛感しました。更にLooopが太陽光発電で仮想通貨のマイニングビジネスに参入するという話を聞き、相当に混乱しています。私ももうちょっと勉強しないとなぁ。
これらの3つは私にとっては結構大きな話題でしたね。明日以降はもう少し細かい話題も拾っていきます。
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