LCOE(均等化発電原価)という怪しい表現で製品を売り込んでいる記事に遭遇しました。記事のタイトルは「発電効率の良い単結晶モジュールは「LCOE」を低減させる?」です。なぜかタイトルに「?」が付いていますね。
記事を見てみましょう。
これはパネルメーカーの宣伝記事のようなものですが、その会社は太陽光発電の利益確保のためには「発電量あたりのコストであるLCOE(均等化発電原価)を低減することが必要」としていますが、何もLCOEなんて妙な言葉を使う必要はありませんね。単に「発電量当たりのコストを低減する」、あるいはもっと簡単に「発電コストを低減する」と言えば良いだけのこと。何を気取っているのでしょう。
で、この会社の太陽電池は効率の良い単結晶モジュールなので必要なパネルの枚数が減らせ、BOSコストが下がるとなっています。これは正しいですが、太陽電池は厳しい効率競争をしていて、その差はあまりありません。わずかな効率差で減らせるBOSコストはわずかです。
それよりも記事では「単結晶の特長である低照度での発電能力や温度上昇しにくい点」と書いていますが、どこからそんな話が出てきたのでしょうね。単結晶にそんな特長はありませんよ。
なんかこの記事、専門語を並べ、製品があたかも高級品のような印象を与えようとしている気がしますね。それを感じ取ったのか、この記事のタイトルには「?」マークを付けられています。何という皮肉!
しかし、確かに「?」という意識をもってこの記事を読むと、妙に納得できます。絶妙のタイトルか。
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