パワコンについて②

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前回、デルタ電子単層パワコンのメリットを紹介しましたので、その続きです。

前回日記の通り、デルタ電子は、安い!高性能!ストリング配線を気にしない!、おまけに10年オンセットの無料保証!といい事づくしなのですが、5.9kWとか、初期モデルには不具合が多いというデメリットもありました(現行後期品や新型は、不具合激減しましたが)

 

今日はもう2つ、優れた機能を紹介します。

1つは変換効率です。

一般的にパワコン変換効率は、各社定格出力付近で最大変換効率を示すようになっており、各社最大変換効率をカタログ(大体96.0~97.0)に提示していますが、デルタは定格96.5%と提示していても、最大変換効率は97.0%を超えるとのことです(メーカー確認済み)。

http://www.delta-japan.jp/Products/CategoryListT1.aspx?CID=050101&PID=5057&hl=ja-jp&Name=H4J_220 / H4.5J_230 / H5.5J_230 / H6J_240 / H5.5J_223

 

実際、私の案件では、変換効率97.0%どころか、99.0%を超える場合もある位です。

つまり高効率なんですね。

ただ、過積載が普及した今、パワコン変換効率の低さは過積載で補えるので、まぁここに拘り過ぎなくても良いのですが・・・できるなら高効率なパワコンを選びたいですよね??

先端設備導入計画の兼ね合い等も有りますし・・・

個人的には、低出力時も変換効率低下が低いパワコンならもっと価値は高いと思います。

 

2つ目はもっと価値が高いと思います。

簡単に言うと、デルタ単層パワコンは影に強いパワコンということです。

影に強いというと、ソーラーエッジやTigoでも有名なオプティマイザーによる少数枚パネル単位の発電最適化が、現状最も効率的な影対策の施策ですが、これ、結構それなりに初期コストかかるんです(私が見積もったのが1年半近く前ですが、当時1500円/個程だったかと)。

今はもう少しコストダウンが進んだとは思いますが、それでもパネル半数枚分の個数をそろえると結構な初期投資と接続費用が発生します(私なら自前で接続することを考えますが)。

んで、忘れてはいけないのが、これも電子機器なので、寿命や故障問題が付きまとうということ。

個人的には裏側とは言え、パネルの放熱や経年劣化で20年もつとは思えないので、本当に費用対効果が出るかは、影のかかり具合にもよるし、結構趣味実験的な要素もあると思います。

なので、私は個人的にも周囲におすすめはしていませんが、安く影対策をするならデルタ単層パワコンが選択肢に挙がってくるのです。

前置きが長くなりましたが、デルタ単層9.9kWパワコンを例にとると、6入力フルマルチストリング/フルMPPT仕様なのですが、ピークカット中、例えば1ストリングに影が生じた場合、通常そのストリングの出力が1.65kWから、0.65kWに落ちるとすると、パワコン合計出力は8.9kWに落ちます。

ただ、ここがデルタパワコンの凄いところで、過積載でピークカット中であれば、この出力が落ちたストリングをパワコンが見分け、他のストリングの出力を上昇させて落ちたストリングの出力低下分を補うことで、パワコン合計出力を9.9kWにすることができるんです!

つまりの原理は、ストリング当たりの上限出力がデルタの場合は1.65kWではなく、2.5kWなんです。

で、ストリング間で出力を補い合えるため、夢の助け合いマルチなんて呼ばれてます(これの命名者は、今はあまり表に現れない某有名な方なのですが・・・)。

偶に集中型パワコンにこの機能があるものもありますが、フルマルチストリングでこの機能があるのはおそらくデルタだけで、非常に優れた機能だと言えます。

最近は集中型で1MPPTなんてパワコンは少なくなってきましたが、残念ながらオムロン普及品のKPVの集中型パワコンは4入力ですが、1MPPTという残念なものですので、1入力で影の影響があると、他の3入力もそれに引っ張られますので、全体的に出力低下を招いてしまいます

 

結論からすると、デルタパワコンは多少影の影響が酷くても、ピークカットする位のある程度の過積載案件ならば、影の影響はおそるるに足らずなのです。

そして、最大の欠点であった過積載率の上限(カタログでは9.9kW単層がなぜか167%)ですが、この上限もなくなり(メーカー確認済み)、200%だろうが250%だろうが、入力電圧と電流の上限を準拠していれば問題ないとのこと!

ただし、入力電圧は開放電圧で計算することと、冬場の電圧上昇も加味しなければならないので、上限ギリギリはもちろん一発NGですが・・・

 

 

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4 Comments

shu2

回答ありがとうございます。m(_ _)m
疑問が解消しました有難うございます。
東西W配置は割と前から知っていたのですが、メリットと実測が伴うのか?と、PCSの挙動(今回の件)が無いと思っていたので実行には移さずにいました。
理想形のPCSだとわかりましたので、ちょと実工事の検討をやってみようと思います。

時夫

>shu2さん

コメントありがとうございます。

デルタの単層はすべてこの機能が備わっています。
最新型については、仕様詳細カタログも1ストリング当たりの上限容量(2500W)の記載が無かったので問い合わせたところ、新型シリーズにも備わっているとのことです。
そのため、型式は仕様を見て選定すればよいかと。

注意点として、低圧過積載に最適なH5.5J_223は4入力ですが、2MPPTですので、助け合いマルチの効果が半減してしまいます。
(それでもオムロンKPV等よりは全然良いですが・・・)
5.5kw×9台だと36入力(18マルチストリング)なので、100kWオーバーの過積載は問題なくできますが、
110kW位までの東西設置なら、私なら9.9kW×5台の30入力(30マルチストリング)の方が効果を最大化できるのではと思います。
何せ6入力すべてで助け合えるわけですから。
最近の60セルでも、10直でマージン見ても電圧上限450V超えなそうなので、110kW程なら30入力でもいけそうです。

shu2

すみません。
掲載のURLの機種にこの記事の機能が備わっているとして間違いないでしょうか?という意味です。

shu2

はじめまして。
非常に興味深く拝見させていただきました。
ぜひとも、このデルタのPCSの型番をお教えいただきたくコメントしました。
影対策だけでなく100kw級過積載の東西W配置に最適なPCSではないでしょうかと思いまして。
ご回答頂ければ幸いです。

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