今ではマイナーな電池になってしまいましたが、30年ほど前には脚光を浴びて登場してきた太陽電池です。
当時の太陽電池は結晶 Si (シリコン)基板を使ったもので、市場が小さい上に基板が高価なため、太陽電池もいまの100倍近いコストになっていました。
アモルファスSiは元素は同じSiですが、結晶はきれいに原子が並んでいるのに対し、アモルファスは全くランダムに並んでいます。構造が違うだけで性質がかなり変わり、光の吸収がずっと良くなります。他にもいろいろな理由がありますが、結果として、結晶で太陽電池を作ると0.5mmぐらいの厚みが必要だったのに対し、アモルファスの場合は1ミクロン以下の厚みで太陽電池が作れると言われていました。また、製造時においても、結晶に比べてずっと低い温度で太陽電池を作ることができます。
このようなことから結晶Si太陽電池に比べてずっと安くできると期待されていたのですが、光劣化があること、変換効率が少し低いこと、意外に製造コストが下がらないこと、などの理由から今ではすっかり下火になってしまいました。
このアモルファスSi太陽電池について、次回から少し話題を提供していきたいと思っています。興味のある人はぜひお付き合い下さい。
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