CISの光照射効果

(カテゴリ: 太陽光発電技術)

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先日、東京理科大が行った太陽光発電の報告会を聞いてきました。多くの報告がありましたが、気象分野から「日本の日射は散乱光が多い。散乱光は短波長成分が多いから、日本の日射は散乱光成分が多い。」という指摘がありました。そのことは良く理解できましたが、「CISは波長感度が長波長領域まで広く広がっている。このためCISは実発電量が多くなる。」という指摘があり、そこは「???」でした。

 

別の報告で北杜で行っている各パネルの実証データをとりあげ、「CISの実発電量が多くなるのは、明らかに光照射効果。暴露後4時間ほどで発電能力は1割ほど高まって、その後ほぼ一定になる。波長感度が広いことは関係ない。」と上記の報告を否定していました。他の報告を否定する報告も大胆ですが、とにかく実発電量が多くなるのは光照射効果と見て良さそうです。

 

もっとも、CISの光照射効果というのは前から有名だったものの、どのようなメカニズムなのか分からないことに対する不満はずっと残っていますが。

 

この報告では短期の発電能力で「暴露後4時間ほどで発電能力は1割ほど高まって、その後ほぼ一定になる。」としていましたが、その後、長期の運転データから「CISの発電能力は少しずつ低下し、定価の割合は結晶系より大きい。最初1割ほど発電能力が上がった後、5-6年で5%ほど低下している。」と報告していました。たしかにグラフでは、最初、光照射効果で1割ほど発電能力が上がったものの、5-6年で増加分は半分ほどになっていました。

 

結晶系はやはり安定で、年間0.5%ぐらいの劣化だったようです。

 

そうすると、CISは10年ほどでほぼ元の発電能力、20年で1割ほど劣化ということになり、20年後の発電能力は結晶系と同じくらいということになります(北杜のデータはまだそこまでありませんが)。

 

これから推定すると、20年全体の発電量ではCISの方がやや有利、ということになりますが、劣化の傾きの大きいCISには何となく不安が残ります。

 

まだ長期の運転については確かなことは言えないようですね。

 

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