昨日からの続きです。太陽電池に現れるスネイルトレイルの発生防止方法についての記事がありました。
記事の中でいくつかの対策が指摘されていましたが、最も可能性が高いと指摘されている方法は封止材EVAの改良でした。可能性が高いというのはコストの面からで、EVAの改良もコストアップになるようですが、他の方法に比べ影響が小さいようです。たしかPID対策もEVAの改良だったような気がしますが、その辺りが一番実現性の高い解決方法なのでしょう。私自身は基板の高品質化も有望だと思っていますが、この記事では取り上げられていませんでした。
スネイルトレイルの出現環境を再現し、スネイルトレイル対策の評価をする方法も考えられているようです。こういう環境が充実してくれば、対策が考えやすくなるでしょう。今後、パネルメーカーがどのように対策をとるかはまだはっきりしませんが、このように前向きな姿勢が出てきたことは喜ばしいことです。
スネイルトレイルと言うのは最近のパネルに見られる現象で、あまり経験がありませんので情報が不足しています。取りあえずは出力にあまり影響がないため、メーカーは対応に後ろ向きです。しかし設置後1年やそこらで発現していて、今後何年も経つと出力に大きく影響が出てくる可能性は高いと思います。マイクロクラックが関係しているとなると、何年もの間に繰り返される温度サイクルでクラックが成長し、急に出力が低下するということも十分に考えられます。
スネイルトレイルの可能性のあるパネルを設置してしまったら、ユーザーはもう防ぎようがありません。しかしスネイルトレイルが出て来ただけではメーカーに補償は要求できません。とにかく出力が下がらないか見ているしか仕方ありませんが、出力が下がったとしても、それがスネイルトレイルのせいかどうかは簡単には判りません。スネイルトレイルが原因していると判っても、それがメーカーの製造責任だと言うのがまた難しいでしょう。
ネガティブな妄想ばかり続きましたが・・・、厄介ですね。
私の野立ての発電所にも少しスネイルトレイルが見られるため、大変気にしています。とにかく出力のチェックだけはしっかりやっています。
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