タカラインフラ投資法人は2016年6月に一番初めのインフラファンド=太陽光発電ファンドとして上場しました。
しかし公開買い付けが発表されたので成立すれば上場廃止となります。
今回の公開買い付けは敵対的な買収ではなく、出来レースみたいなもので公開買い付け者は投資法人のスポンサーであるタカラレーベンと取引銀行である三井住友銀行グループから出資を受けてタカラレーベンの子会社となるとの事です。(ややこしい)
ここまでが話の前段で、なぜこのタイミングでの公開買い付けなのかについて理由が述べられています。
①導管性について
二重課税防止の観点から20年間法人税が免除される特例措置が切れた後に現在の分配金を維持できない可能性があるとの事。
これについては投資法人発足時から分かっている事で今更感があります。
②流動性の低さ
市場規模がそんなに大きくないので、機関投資家が入れないため流動性が低い。個人投資家が6割を占めている。
つまり投資口価格が上がらない事に不満があるようです。
③発電所が買えない
スポンサーのタカラレーベンは発電所を保有していて売却しようとしても投資法人が要求するIRRを満たせない。他が高値で買ってしまう。
これも昨今の発電所高騰のあおりでスポンサーも営利企業である以上高値でさばきたいから仕方ないでしょう。
④出力抑制の逆ザヤリスク
投資法人は発電所を貸す形で売電したお金を賃料として受け取っていますが、リスク回避のためシミュレーション値から固定賃料を定めています。投資法人設立時にはここまでの頻度で起きる想定では無かったため今後逆ザヤが生じてしまう可能性が高いとのこと。
しかし投資法人のルール自体を変えるのは投資主の理解を得られない。このまま上場を維持して保有と発電を行うのは難しい。
以上が今回の公開買い付けに至るまでの概要になります。
投資法人設立時には想定していなかったことが、6年間の間で色々と出てしまったのが主な原因ですがインフラファンドのファン(シャレでは無いw)としては残念ですね。恐らく今後、残りの銘柄もそうなる気がします。
公開買い付けはプレミアムをつけて買い取ってもらうので悪くは無いのですが、6%近い配当を安定的に貰える投資対象は少ないので今ある銘柄には頑張ってもらいたいです。公開買い付け入ったら入ったでそれは仕方ありませんが。
裏の見方をすると、プレミアムをつけて買い取ってもそれ以上の利潤を生み出すともいえます。
利回りの高さとリスクは表裏一体ですが、旨い話は長くは続かないという教訓を与えてくれました。
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