競争の先にあるもの ― 特許の会話から考えたこと

(カテゴリ: コンサル)

先日、こんな会話がありました。

Sさんから
「落合さんって特許を出しているんですよね?いくつぐらいですか?」
と聞かれました。

「6~8件ぐらいでしょうかね」と答えると、
少し驚いた表情をされました。

その後、Sさんも特許を出されたこと、
外販までされたことを話してくださいました。

そのやり取り自体は、ごく自然なものです。

しかし私は、その“驚いた表情”に少しだけ違和感を覚えました。

なぜ驚くのだろう、と。


私は、特許の件数を誇れる実績だとはあまり思っていません。

組織の中で、
出願構成をまとめる役割を担っている。

書けない人がいれば代筆する。
急ぐ案件があれば優先する。

会社の権利を守ることが目的であって、
件数はその結果にすぎません。

だから、驚かれるほどのことだろうか、と感じたのです。


ただ、考えてみると、人はどうしても比較をします。

自分はどの位置にいるのか。
相手はどれくらいなのか。

それは自然な心理でしょう。

私自身も、若い頃は実績を認められたい気持ちが強かった。

評価されれば嬉しい。
賞賛されれば照れながらも誇らしい。

それは今もゼロではありません。

しかし最近は少し違います。

「自分がすごい」と思われたいよりも、
「組織が強くあってほしい」と思うようになりました。


会社というのは、
誰か一人が突出するよりも、
弱い部分を補い合える構造のほうが強い。

私はあと10年で定年です。

今は、自分の実績を積み上げるよりも、
若い人が書けるようになること、
考え方が伝わること、
構成の視点が残ること。

そのほうが大切に思えます。


評価されたい気持ちはある。

しかし、
それは過去の証明であって、
これからは継承の時間。

競争の先にあるのは、
優越ではなく、継承なのかもしれません。

でわでわ。ほなさいなら

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