電子部品の設計寿命(1)

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パワコンでも電子部品でもなんでも製品寿命、設計寿命というのが

あります.世界的に電化製品や電子部品は、寿命が10年で保証が

1年です.家電製品の評価などをみているとなんで保証が1年しか

ないのだというようなコメントもありますが、理由があるので仕方が

ありません.

寿命が10年というのは半導体チップの場合、80℃または、120℃で

24時間妥当な使用状況で不良にならないというような基準です.

超LSIの電圧は最近では1.0V以下のモノも多く、電圧としては低い

ですが、微細化、薄膜化されているため、電界や電流密度は一般電化

製品の1000倍というようなとんでもない世界です.ちょっと設計を

間違うとアルミや銅配線の原子が電子の衝突によって移動してしまい

断線してしまいます.また、電圧をかけているだけでどんどんトランジスタ

が劣化していきます.

劣化というのは、絶縁酸化膜の破壊であったり電子が酸化膜中にトラップ

されてトランジスタの電気性能が低下するというようなことです.ちなみに

フラッシュメモリは、この電子のトラップによるトランジスタの性能劣化

を利用してデータを記録します.データの消去は、高電界で電子を無理やり

引き抜いています.絶縁膜に無理やり電子を入れたり引き抜いたりするので

どんどん劣化して壊れていきます.フラッシュメモリは消耗品です.

超LSIは、このトランジスタの信頼性(壊れにくさ)を基準にして丁度10年

くらい性能を維持するように内部の電圧、回路構成、周波数などを決めて

いきます.なお、壊れるといっても100%ではなく、通常0.1%の確率で劣化

が顕著になってくる時間を寿命としています.あくまでも確率で決まる

のではずれを引けばもっと早く劣化します.あたりなら10年以上持ちます.

半導体に限らず多くの材料で、温度が10℃上昇すると寿命は約1/2になります.

 

つづく

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