2026年度の税制改正により、個人事業主の節税環境が大きく変わります。特に「償却資産税の免税点引き上げ」と「青色申告特別控除の拡充」は、導入時期や条件を正しく把握しておくことが重要です。
具体的に「いつからいつまで」影響があるのか、シミュレーションを交えて解説します。
1. 償却資産税:免税点180万円への引き上げ
償却資産税(固定資産税)の免税点が150万円から180万円に引き上げられます。
- 適用開始時期:令和9年度(2027年度)分の固定資産税から適用。
- 対象期間: 恒久的な引き上げとなる見込みですが、まずは2027年1月1日時点の資産状況から判定が緩和されます。
【シミュレーション】1200万円の太陽光設備(17年償却)
1,200万円の設備を購入した場合、新旧制度で「課税される期間」がどう変わるかを見てみましょう。
| 経過年数 | 評価額(未償却残高) | 旧制度(150万) | 新制度(180万) | 判定 |
| 13年目 | 約2,059,576円 | 課税 | 課税 | – |
| 14年目 | 約1,797,842円 | 課税 | 免税 | ★新制度で免税開始 |
| 15年目 | 約1,569,350円 | 課税 | 免税 | ★ここも免税! |
| 16年目 | 約1,369,886円 | 免税 | 免税 | 旧制度でも免税 |
【結論】
旧制度では15年目まで税金を払う必要がありましたが、新制度では13年目で課税が終了します。結果として「2年分(約5万円程度)」の納税期間がカットされることになります。
ここが一番ありがたい改正ですね。
2. 青色申告特別控除:最大75万円への拡充
青色申告特別控除が、現行の最大65万円から10万円上乗せされ、75万円となります。
- 適用開始時期:令和9年(2027年)分の所得税から適用。
- ※つまり、2028年2月〜3月に行う確定申告から75万円控除が受けられるようになります。
- 準備期間: 2026年(令和8年)中に、新しい要件(優良電子帳簿など)に対応した会計ソフトの選定や設定を済ませておく必要があります。
75万円控除の達成条件
- e-Taxによる申告
- 優良な電子帳簿保存: 訂正・削除履歴が残るなどの「優良」要件を満たすシステムでの記帳・保存が必要です。
- デジタル取引の自動連携: 銀行やカード明細の自動取り込み・保存も鍵となります。
正直安価なクラウド会計ソフトが対応しなければ、プラス10万円程度の控除では
零細事業主には関係ないお話になります。逆にしっかり稼いでいる個人事業者がは控除額と天秤にかける必要があるかもしれませんね。
まとめ:今後のスケジュール
今回の改正を最大限に活かすためのタイムラインは以下の通りです。
- 2026年(令和8年):【準備の年】 75万円控除に向けて、クラウド会計の設定を「優良電子帳簿モード」へ切り替える(または対応ソフトへ移行する)。
- 2027年(令和9年):【適用の年】 1月:償却資産税の免税点180万円が適用開始(14年目以降の設備などが免税に)。
- 1月〜12月:75万円控除の対象となる「優良な記帳」を1年間継続する。
- 2028年(令和10年):【申告の年】
- 2月〜3月:初めて「75万円控除」で確定申告を行う。
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