本日の発電グラフをもとに、我が家の家庭用太陽光システムを解析しました。
片方は南向き単面(5°)、もう片方は東向き+西向きの併設(各5°を合算した構成)。
どちらも過積載は約180%で、実測発電はそれぞれ31 kWh(南)と26 kWh(東西)でした。
直感的には「東西設置は朝夕に強く日中ピークを抑えるはず」ですが、この日のデータはその期待と少し違った結果になりました。グラフを読みながら、考えられる要因と対策を整理します。
データ概要(短く整理)
- 日付:2026/01/09
- 構成A(パワコンA)=南片流れ(5°) → 発電 31 kWh(ピークカットあり)
- 構成B(パワコンB)=東片流れ+西片流れ(各5°合算) → 発電 26 kWh
- 過積載:両系とも概ね DC/AC ≒ 180%(高め)
- グラフ:両者とも典型的な山型(午前立ち上がり〜昼ピーク〜夕方落ち)、東西の「朝夕の相対的優位」は明瞭ではない
グラフから一目で読み取れること
- 総発電量で南向きが約20%上回る(31 kWh vs 26 kWh)。
- 両系とも昼のピークは出ているが、南面はピークカットの影響あり(過積載ゆえの挙動)。
- 東西系は“朝・夕の相対的な盛り上がり”が強調されていない — 少なくともこの冬日の条件では、東西構成のメリットがはっきり出ていない。
考えられる原因
以下はグラフと現場感から推察できる主な要因です。順番に確認していくことをおすすめします。
1. 季節と太陽高度(冬期=南面有利)
冬は太陽高度が低く、南面の受光角が良くなるため南向きが有利になりやすい。東西のメリット(朝夕の分散化)は、日射が強くなる季節や「ピークカットが頻発する夏季」により効きやすい可能性があります。
2. 方位・傾斜の“実効”受光差
5°という低傾斜は方位差が効きやすく、東西パネルは朝夕の太陽高度が合わないと期待した増分が出にくい。地形による地平線・建物や樹木の影(特に朝夕)も効きます。
3. パネル容量配分と実効DC比
東西は「容量が分割される」ため、同じ総DC容量でも各ストリングが受けるピーク日射が分散し、部分的にMPPTの追従やケーブル損失、ストリング間不均衡で効率が下がる場合があります。
4. インバータのMPPT挙動/ストリング構成差
- ストリング数や直列長が異なると、東西でMPPTの効きが差が出ます。
- 文字どおり「片方のストリングが影や角度で効率落ち→インバータ全体の出力を抑える」ような挙動がないか確認が必要です。
5. クリッピング(ピークカット)の影響
南向き系でピークカットが発生しても総発電量が上回ることがある一方、東西はピークカットが少ないため夏場に効果を出しやすい設計です。冬日のデータは季節差を示唆しています。
6. その他:汚れ・温度・ケーブル損失・故障
- パネル表面の汚れ差(片系だけ汚れている)
- ケーブルの接触抵抗やコネクタ緩み
- 片系の劣化や一部モジュールの不調(ホットスポット等)
実務的な確認リスト
- 遠隔監視装置のイベントログ/エラーを確認(MPPT不整合や制限の有無)。
- ストリング別のDC電流・電圧ログが取れるなら朝〜夕の推移を比較。
- パネルの目視(汚れ・雪・落葉・影)と角度の微差確認。
- 発電量を同日過去データ(晴天基準)と比較して季節差を把握。
- ケーブル接続・接地・コネクタの緩みチェック。
改善案
- 短期(確認・是正):遠隔監視装置ログ、ストリング電流の比較、目視点検。
- 中期(運用調整):東西系の過積載をさらに上げる(許容される範囲でDC/ACを増やす)ことで総発電を稼ぐ戦略。ただし夏場のクリッピングと機器温度を考慮。
- 長期(設計見直し):将来の増設やストリング再編でMPPT効率を改善。
まとめ
- この冬日の条件では、南向き単面の方が総発電で優位に立ちました。
- 東西設置の真価は季節や日射条件、過積載設計によって発揮されるため、年間通しで評価することが重要です(夏季やピークカット多発期に有利に転じる可能性あり)。
- まずはログ・目視・遠隔監視装置で現状把握し、原因に合わせた対策(運用・設計)を打っていきましょう。
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