電力卸売市場JPEX、一時期の事を思えば、幾分落ち着いてきましたが
やはりまだまだ不安定さが残ります。
市場を読めなかった新電力、消費者、
特に新電力に対する自己責任論が強いですが、
特定のプレイヤーの影響力が大きすぎるなど、
市場に問題が多いのもまた事実です。
本来あるべき今後の対処の方向性としては、以下な感じでしょうか。
方向性1、市場が歪んでいても問題が出ないようにする
:自社発電所増(新電力)
:相対契約発電所増(新電力、発電事業者)
:市場連動契約を解約する、結ばない(消費者、新電力)
:FIT発電所の電気買取を、卸買取から小売買取に戻す(政策)
※現行ルールは
いったん送配電事業者に、FIT価格とJPEX市場との価格差を
交付金で補填して買い取らせ、
JPEX市場価格で新電力に売っている。
本件については、個人的には「欠陥政策」だと考えています。
理由1、物流における運送会社である
送配電事業者に買取らせる仕組み自体に違和感がある。
(以前記事りましたが、本ルールは宅配業者に
荷主の物を買わせて、配送先に売らせるのと同じ)
本来は、運送会社は運送料で稼ぐビジネスだと思います。
理由2、買取価格=FIT価格 > 市場価格 の時は差額補填、
買取価格=FIT価格 < 市場価格 の時は利益蓄積
明らかに送配電事業者に対する利益供与ですね、、これ。
方向性2,市場の問題点を改善する(政策)
:不当価格操作のチェックとペナルティルール導入
(株や商品市場におけるインサイダー取引等に対する対処と同じ。
今回の件で問題となる取引や動きがあったかどうかは
わかりませんが、
多額の金額が動き、多大なる影響がある市場にもかかわらず、
チェック機能やペナルティルールが十分でなかったことは
事実だと思います。)
:会員を増やすための工夫(例、会員資格の見直し)
:取引量を増やすための工夫(例、取引単位の小口化)
政策としては、市場創造という事でJPEXに集中させていたはずですが、
今回の件で、JPEXへの信頼性失墜ですね。
新電力も淘汰され、一部消費者も被害を被るでしょう。
自己責任論の部分も大きいと思いますが、
今後の政策を予測するポイントは、
今回の件で、関係者がJPEXを当てにしなくなること
だと思います。
これは政策の意図と反していることなので、
政策としても、かなり大きいリカバリーの動きが出てくるはずです。
当社を含む民間業者としては、今後の対処にどう乗るか、
どう対応するかってとこでしょうか。
参考になれば幸いです
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