架台の強度計算における積雪荷重のパラメータ「積雪量」はどうやって決めれば良いのだろう、、しかもさらに別パラメーター「雪密度」も登場、、

(カテゴリ: 未設定)

次の案件の架台の強度設計やってますが、
雪対策設計で、少し戸惑ってしまいました。

まずは積雪量を想定しなきゃってことで、
積雪量の想定に入ったわけですが、

積雪量の採用値としては、当該地区では

〇JISC8955で提供されている計算式
〇建築基準法施行令第86条第3項の規定により知事が定める垂直積雪量
〇県の区域別垂直最深積雪量図

上の3つの可能性があることがわかりました。

〇JISC8955で提供されている計算式

  α × Is + β × rs + γ

 Is:標高
 rs:JISC8955が提供する半径内の海(含む海的なもの)の面積率
 α、β、γ:JISC8955が提供する、地域ごとの値

〇建築基準法施行令第86条第3項の規定により知事が定める垂直積雪量

 :県が定める、各市町村における標準的な数値

〇県の区域別垂直最深積雪量図

 :山岳部等の場合は、上ではなく、こっちのを見てね的な説明
  (参考値扱い)

どれを採用すれば良いか、検討してみました。

 まず、JISC8955から作成された
「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン」

 には、計算式の下の説明として

 特定行政庁が規則で定める値がある場合には、
 その値を用いることとしている

 とあるので、地方自治体が規則で定めている値が存在するこの地区は、

〇建築基準法施行令第86条第3項の規定により知事が定める垂直積雪量
〇県の区域別垂直最深積雪量図

のいずれかになりそうです。

では、どちらになるのか、、

今回は、山岳部ではないし、
〇県の区域別垂直最深積雪量図
これは参考値だしなあ

って思いながらも、内容を見ていくと、、

〇県の区域別垂直最深積雪量図
かなり曲者であることがわかりました。

・山岳部の定義をしながら
(今回の場所は、この定義から外れているので、まずは一安心)

・山岳部以外の場所についても、積雪量を示している

・しかも、場所によって、雪の密度まで指定している

文書の筋から言えば、山岳部以外は

〇建築基準法施行令第86条第3項の規定により知事が定める垂直積雪量

に従えば良いと思いますが、

曖昧な指示はやめてほしいですね。

うがった見方をすれば、異なる2つの指示を出して、
状況に応じて、使い分けようとする、
狡猾な思惑を感じるのは私だけでしょうか。

会社員時代の、嫌われていた中間管理職を思い出しました。

彼は、案件による使い分けはせず、全ての案件に対して
「早さこそ1番」
「品質最優先」
両方を唱えて、状況に応じて、後出しで使い分けてました。

参考になれば幸いです。

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