【前澤友作氏】100万世帯で原発5基分!? カブアンド「みんなで発電所」が日本の防災を変える理由
「電気は電力会社から買うもの」 そんなこれまでの常識が、ついに根底から覆されようとしています。
カブアンドが発表した第一弾事業「みんなで発電所」。 前澤友作氏が掲げたこの構想は、一見すると壮大な夢物語のように聞こえるかもしれません。しかし、その中身を紐解くと、地震大国である日本にとって、これ以上ないほど現実的で強力な「防災の切り札」が見えてきます。
今回は、VPP(仮想発電所)という最新技術と、私たちが「発電所のオーナー」になる社会的な意義について解説します。
1. 原発5基分!「100万世帯」が繋がる圧倒的スケール
前澤氏が提示したシミュレーションは衝撃的でした。
- 最大5GW級の発電能力(原子力発電所 約5基分)
- 20GWh規模の蓄電ネットワーク
個人の家庭にある太陽光パネルや蓄電池、電気自動車(EV)をネットワークで繋ぐことで、巨大な発電所と同じ力を生み出す。これがVPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)の力です。
「一軒家じゃないから関係ない」と思った方もご安心を。マンション住まいの方や機器を持たない方でも、小口の投資プランなどを通じて「オーナー(株主)」として参加できる仕組みが検討されています。
2.VPPは新しくない、だが「浸透」はしていなかった
ここで少し専門的な視点を加えると、実はVPP自体は決して目新しい技術ではありません。すでに大手電力会社や新電力、自治体などが数年前から実証実験を繰り返してきました。
しかし、これまでのVPPには致命的な弱点がありました。それは「一般層への認知不足」と「参加するメリットの薄さ」です。
今回、前澤氏が動くことの真の価値は、技術革新そのものではなく、「難解なエネルギー問題をエンタメ化し、100万人規模の熱狂的なコミュニティとして組織化する発信力」にあります。既存の企業が何年もかけて成し遂げられなかった「VPPの民主化」を、一気に加速させる可能性があるのです。
3. 「自分ごと」になる防災:あなたの家が避難所になる日
このプロジェクトの真髄は、「災害に強い日本を作る」という点にあります。
これまでの大規模発電所依存型(集中型)のシステムでは、送電網が断たれれば一帯が停電します。しかし「みんなで発電所」のような分散型エネルギー網なら:
- 停電時: あなたの家の蓄電池が非常用電源になり、家族を守る。
- 移動電源: あなたのEVが、電気が足りない地域へ駆けつける。
- 相互扶助: 地域全体で電気を融通し合い、ブラックアウトを防ぐ。
「国や会社に守ってもらう」のではなく、「自分たちの電気で自分たちを守る」。この意識の変化こそが、究極の防災対策となります。
4. 知っておきたい「カブアンド」の立ち位置と役割
ここで一つ、冷静に理解しておくべきポイントがあります。
夢のような構想ですが、ビジネスモデルを直視すると、カブアンド自体が発電所を建設したり、通信網を直接敷いたりするわけではありません。
彼らの実態は、あくまで「取次事業者(代理店)」です。 既存の電力会社や通信キャリアのインフラをユーザーに「繋ぐ」窓口になることで、自社で莫大な設備を持たずにスピーディーな展開を可能にしています。
つまり、私たちが契約するのは実績のある既存インフラであり、そこに「前澤氏のビジョン(株主還元)」という付加価値が乗っている形です。「信頼のインフラ × 夢のある還元策」という、極めて現実的かつ賢い仲介プラットフォームと言えるでしょう。
まとめ:新しいエネルギーのかたちを共創しよう
カブアンドの「みんなで発電所」は、まだ始まったばかりの構想段階です。しかし、これが実現したとき、日本のエネルギー地図は塗り替えられます。
防災、脱炭素、そして家計の防衛。 これらすべてを「自分ごと」として捉え、ワクワクしながら参加できる仕組み。
私たちは今、一部の企業が支配するエネルギーから、「みんなでつくって、みんながオーナーになれるエネルギー」への第一歩を踏み出したのかもしれません。今後の展開に期待しましょう!
仮に実現したらどうなるのかを次回考えてみます。
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