FIT・FIP変更認定での「説明会免除」って本当? 適格事業者の優遇と制度の歪みを考える

(カテゴリ: お得 ニュース)

1. 適格事業者が受けられる「負担軽減」の真実

2024年4月の改正法により、FIT/FIP認定後の事業計画変更には「周辺住民への説明会」が原則義務化されました。しかし、「認定計画適合事業者(適格事業者)」であれば、この手続きを大幅に簡略化できる特例があるらしいです。

具体的には、以下の負担が軽減されます。

  • 説明会の免除と「事前周知」への切替: 通常、会場を借りて対面で行うべき説明会を、ポスティングや掲示板への掲載といった「事前周知」のみで完了させることが可能になります。
  • 行政手続きのスピードアップ: 説明会の開催実績報告や住民からの質問回答書の作成といった、数ヶ月単位の時間を要する事務作業がスキップ・簡略化されます。

 

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2. なぜ「適格事業者」だけが優遇されるのか

国(資源エネルギー庁)の論理としては、「日頃から法令を遵守し、適切に保守管理(O&M)を行っている優良な事業者(=適格事業者)であれば、軽微な変更においてトラブルを起こす可能性が低いため、手続きを簡略化しても住民の理解は得られるはずだ」というものです。

しかし、この「適格事業者」の認定を受けるには、高度な管理体制やコンプライアンス維持が必要であり、実質的に資金力と組織力のある大企業や大手アグリゲーターが有利な制度となっています。

3. 【考察】「いいとこ取り」が許される制度への疑問

ここで一つの大きな疑問が浮かび上がります。

適格事業者となるような大企業の多くは、更地から発電所を作り上げる際の「初期の建設リスク(近隣住民との過酷な交渉や許認可の不透明性)」を直接背負わず、すでに稼働している、あるいは開発のメドが立った案件を買い叩く、あるいは集約する立場にあります。

いわば、「最も苦労するフェーズ」を回避したプレイヤーが、後付けで「説明会免除」という事務的な優遇措置を受け、効率よく利益を上げる構造になっているのです。

「リスクを負わない者に、さらなる効率化の権利を与えるのはおかしいのではないか?」

こうした優遇措置を認めるのであれば、その見返りとして、以下のような義務を負うべきではないでしょうか。

  • 案件の選別の禁止: 効率の良い優良案件だけを集約するのではなく、管理が困難な案件や収益性の低い案件も含め、すべての発電所を一定以上の価格で買い取る「セーフティネット」としての役割。
  • 全数買取の義務化: 優遇措置を受ける「適格」な存在であるならば、問題のある発電所であっても業界全体の健全化のために引き受け、適切に是正・運営する責任を負う。

 

「都合の良い時だけ優遇され、面倒な案件は切り捨てる」という現在の適格事業者制度の在り方は、真の意味で日本の再エネを支える土壌を作っていると言えるのでしょうか。

特定の事業者が利益を享受する裏で、零細事業者がリスクを背負い続ける構図には、制度設計上の大きな歪みを感じざるを得ません。

 

価値があるものだけは金を払ったら引き取ってやるぞという相続土地国庫帰属制度を思い出してしまいます。

 


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