今回は、発送電分離の本を紹介します。
『脱原発と自然エネルギー社会のための発送電分離 eシフト編
合同出版刊』
100ページほどのブックレットですが、中身の濃い1冊となっています。
脱原発とありますが、変に偏った内容では無く、技術的な解説もキッチリかかれていて、専門書の副読本としても使える内容だと思います。
欧州で発送電分離を実現した経緯や風力発電を主力とするスペインの系統運用の記述など、非常に勉強になります。
日本の電力9社の設立経緯や歴史にも触れられています。米国との託送料金比較、インバランス料金の解説、総括原価方式のコラムも参考になります。
急傾斜地に設置された太陽光発電所が問題になっていますが、本書では、自然エネルギー発電所立地についても言及をしていて、きちんと警鐘をならしています。巻末では、神奈川県の市民電力 藤野電力のコラムもあり、盛り沢山です。
2012年発行なので、古い記述もありますが、発送電分離の資料としての価値は薄れていないと思います。
(TAROの太陽光関連Bookレビュー その10)にて安田 陽氏の発送電に関する著作を紹介しましたが、併読してみるのも面白いかもしれませんね。
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