先日の新聞紙上で、今年9月、北電でブラックアウトが発生し、再エネが活用出来なかった課題についてコラムが掲載されました。
引用先:https://mainichi.jp/articles/20181204/ddm/008/020/025000c
事故発生時の需要電力に半分以上をまかなえる再エネの発電容量を持ちながら、まったく活用出来なかった現状を問題として提起しています。出力調整が行えなかったことが要因とされていますが、再エネの導入が多い欧米では、変動をコントロールして運用されている事実があります。
映画「日本と再生 光と風のギガワット作戦」の中でも解説がありましたが、風力発電の設備導入量が増えれば、それだけ変動が平均化されコントロールしやすくなるとのこと。
風力、太陽光や小水力発電の特性を把握した上で、それをうまく組み合わせて運用すべきという意見は以前から指摘されているものですが、実現には至っていない現実です。
日本では、ピーク需要電力量の1.5倍の発電設備を保有しているそうです。これは巨大な発電容量をほこりながら、調整運転ができない設備の余剰電力を賄うための揚水発電所、バックアップのための火力発電所を余剰に保有しているためです。
今後、再エネの導入量が増えても、これらの設備は残るわけで、せっかく再エネで発電した電力を出力制御というかたちで、むなしく捨ててしまうことになります。これで主力電源化ができるのだろうか?と疑問に感じてしまいますよね。
今回の記事では、出力調整が可能ば蓄電池を擁した太陽光発電所への北電からの送電要請を3ヶ所の発電所が、休日を理由に断ったとありました。廃棄費用の外部積立の話もそうですが、義務ではないにしろ事業者のモラルが問われるところです。
ビジネスで行ってはいますが、公共的な側面も内在しているということを留意して行きたいものですね。
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