前回の記事では、生成AIのプロンプトを書く際には「目的・条件・文脈」の3つが重要だとお伝えしました。
今回はその考えをさらに整理し、誰でも再現可能な“論理的プロンプト設計”の方法として、「5W1H」の活用を紹介します。
当方も実際に、プロンプト作成に迷ったときはこの5W1Hを軸に考えることで、内容が整理され、AIの出力精度がグッと上がることを実感しています。
「5W1H」はAIにも効く
5W1Hとは、情報伝達の基本として知られる以下の6つの要素です。
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Who(誰が/誰に向けて)
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What(何を)
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When(いつ)
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Where(どこで/どんな場面で)
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Why(なぜ)
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How(どのように)
本来は報道・文章作成・ビジネスなどで使われるフレームワークですが、プロンプト設計にも非常に有効です。
AIにとって、これらの情報は“前提”を理解するヒントになります。
人間のように空気や状況を読むことができないAIに対しては、明示的に伝えることで意図を正確に汲み取ってもらえるのです。
5W1Hをプロンプトに落とし込むには?
それぞれの項目が、プロンプトではどのような意味を持つかを見てみましょう。
1. Who(誰に向けた内容か?)
誰に対しての出力なのか?
年齢層・職業・知識レベルなどを指定することで、出力のトーンや語彙が最適化されます。
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例:「プログラミング初心者向けに説明して」
「技術に興味のある30代男性を対象に」

2. What(何をしてほしいのか?)
AIに何をさせたいのか。要約・翻訳・提案・質問作成など、目的を具体的に書きます。
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例:「この記事の要約を作って」
「商品紹介のキャッチコピーを5つ考えて」
3. When(いつ、どんなタイミングか?)
出力が使われる場面やタイミング。季節・イベント・フェーズなども含めます。
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例:「年度始めの入社説明会で使用する資料用に」
「年末の挨拶メールとして」
4. Where(どこで、どんな場面で使うか?)
出力が使われる場所・メディア・文脈など。SNS、ビジネス会話、講演など。
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例:「社内プレゼンのスライドに使う文章を」
「Instagram投稿用に短くキャッチーに」
5. Why(なぜ、それが必要なのか?)
背景・目的・意図など。AIに“狙い”を理解させることで、的確な出力が得られます。
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例:「初心者にも内容を理解してもらいたいから」
「採用エントリー数を増やしたいので、印象的なキャッチコピーが必要」
6. How(どういう形式・トーンで?)
形式や語調、出力スタイルを指定します。
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例:「箇条書きで」「口語調でやさしく」「Markdown形式で」「300文字以内で」
Before & After:5W1Hを加えたプロンプトの違い
Before(曖昧な指示)
「AIについて説明して」
After(5W1Hを意識)
「AIとは何かを、ITに興味のある30代男性に向けて、ブログ記事の導入文として、やさしい口調で300文字以内に説明してください」
→ 出力の精度・適切さが一目瞭然です。
5W1Hは、プロンプトのテンプレートにもなる
5W1Hを意識してプロンプトを書くことで、**誰でも再現可能な“思考の型”**を持つことができます。
また、何度も使えるテンプレートとしてストックしておけば、プロンプト作成のスピードも格段に上がります。
まとめ:伝えるための型を、プロンプトにも
生成AIは、あいまいな言葉にはあいまいにしか応えてくれません。
逆に言えば、論理的に整理されたプロンプトを与えれば、それに見合った精度の高い出力が返ってくるということです。
そのための道具が、5W1Hです。
すべてを織り込まなくても、一部だけ反映することで、格段に質の高い出力が返ってきますので、是非意識してみてください。
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