太陽光発電を営んでいると、どうしても耳に入ってくるのが、ケーブル盗難の話題。
発電所という場所が、「狙いやすい」構造になってしまっている以上、事件報道に触れるたび、身の引き締まる思いがいたします。
令和7年7月19日付で、Yahoo!ニュースに、信濃毎日新聞の 「『手慣れている…』相次ぐ銅線ケーブル盗 スタジアムも被害に 捜査関係者が指摘する狙われやすい場所は?」と題する記事が掲載されています。
記事によりますと、 長野県内では太陽光発電施設などを狙った銅線ケーブルの盗難被害が相次いでおり、昨年は56件、今年も5月末時点で既に25件とのこと。
坂城町の複数施設でも被害が確認され、地元農家からは「まさか盗まれるとは思わなかった」との驚きの声も。
監視装置が異常を検知し、車で引き抜いた可能性も指摘されています。
さらに、長野市の会社が管理する9カ所でも被害が発覚。
工具が残されていた現場や、感電防止の措置がなされた痕跡もあり、「手慣れている人物による計画的な犯行ではないか」との見方が報じられています。
記事より引用:
一部の現場には、犯人が使用したと思われるバールやカッターナイフが残されていた。
また、東信地方では、地下に埋設された銅線が約1.8キロに渡って盗まれる被害も。
復旧には2,000万円ほどかかったそうです。
顔を覆った複数人が軽トラックでケーブルを運び出す様子が防犯カメラに映っており、マンホールの場所も把握していた可能性があるとのこと。
捜査関係者によれば、太陽光発電施設は民家の少ない中山間地にも多く設置されているため、「狙われやすい」傾向があると指摘されています。
記事によりますと、金属盗の認知件数は年々増加傾向にあり、昨年は全国で約2万件の被害が報告されたとのこと。
6月には、転売目的の金属盗を防ぐための「金属盗対策法」が成立。
買い取り業者に営業届出や売り主の本人確認義務を課すなど、規制が強化されました。
記事より引用:
金属くず買い取り業者に営業の届け出や売り主の本人確認を義務化するなど規制を強化した。
太陽光施設だけでなく、スタジアムまで被害に、改めて、盗難の範囲の広がりを痛感します。。
太陽光発電施設が狙われる理由として、
・民家が少ない
・夜間は無人
・銅線が屋外に露出している
などの構造的な脆弱性は、以前から指摘されてきました。
ですが、今回のように地下配線まで狙われるとなると、「埋設すれば安心」とも言い切れない状況です。
金属盗対策法の成立は、抑止力として歓迎ではありますが、防犯対策については、できることを一つずつ、引き続き丁寧に進めていきたいところです。
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