上の写真は、国内電力の連携線と容量です!
≪ 電力供給力と整理して並べると ≫
電力会社 電力供給力 連携容量 割合 3/13日曜の使用ピーク
北海道 573万kw 90万kw 15.7% 370万kw
東北 1,386万kw 695万kw 約50% 993万kw
東京 4,784万kw 815万kw 約17% 3,018万kw
九州 1,615万kw 241万kw 約14.9% 1,036万kw
電力供給力は、調整力及び需給バランス評価等に関する委員会「2021年度冬季需給バランスkwモニタリングについて」(報告)より
一昨年でしたか、北海道は、ブラックアウトになってしまい、連携線の強化を必要とされたところですが、東北は、東京にかなり援助してもらえそうで、逆に支援する場合は不足気味です!
≪ 電力エリア内営業と電力自由化 ≫
各社エリア内営業を基本とした場合、現在の連携容量で問題ないのでしょうが、電力自由化によるエリア外への営業は、連携線の容量から物理的に量が限られてしまい、まさに、鎖国状態です!!
欧州では、国間での電力網を使用して電力の輸出入、いわば電力の貿易が行われているそうです!
ただし、デジタルグリット的には、東北の電気を東京エリアで200万kw売って、東京の電気を東北エリアに210万kw売った場合、差分の10万kwだけの送電になるらしいのでバランスが取れていれば大きい取引が可能になります。
≪ 九州電力の再エネの現状 ≫
九州本土の再エネ接続状況(2022年1月現在)
接続済み
太陽光 1,081万kw
風力 63万kw
合計すると 1,144万kwと3月13日の使用ピーク1,036万kwを越えています。
連携線で再エネの多い分を送電するためには、再エネだけ取り出せないので、全体を例えば2割火力発電等他の電力を混ぜ安定化して送電すると仮定して、
1,144万kw×1.2=1,372万kw
1,372万kwー1,036万kw=336万kwが余分な電力となりそうです。
連携線容量 241万kwを超えてしまいました!
電力需要は、5月に向けてどんどん落ちてきますので、余分な電力が増えていきます。
更に、接続契約申込及び承認済みが、
太陽光 304万kw
風力 555万kw
あるということで、併せると 2,003万kw
2,003万kw×1.2ー1,036万kw=1,367万kw
連携線容量を1,126万kw超えてしまいます。
連携線は、同容量の予備と複線になっているらしく、物理的は、九州の場合482kwの連携送電線が設置されているようですが、全くの不足です!
再生エネ送電できないので発電ロスです!!
≪ 今後の電力連携線容量拡大計画 ≫
電力広域運営推進機関の資料によると
北海道・東北間 90万kw ⇒ 2031年度 120万kw(2028年度30万kw増)
東北・東京間 605万kw ⇒ 2031年度 1,028万kw(2,028年度423万kw増)
中国・九州間 241万kw ⇒ 2031年度 278万kw(2023年度37万kw増)
そのほかエリアや詳細は、下記(12ページ)から
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