2023再エネ賦課金値下げなら2022は過払い?

(カテゴリ: 再エネ賦課金)

2023年5月から再エネ賦課金が、2円以上値下げ!

の発表に喜んでいましたが、

燃料高騰に対応する値下げということなのですが、

燃料高騰は、ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月以降で、2023年3月に入ってからは値下がり傾向が出ています!

これから再エネ賦課金を値下げするくらいなら、2022年分を返金しないの??

先日投稿した原油価格の推移です!

原油価格

 

 

2023年の賦課金算定内訳は、

2023賦課金

下記より抜粋!

再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2023年度以降の買取価格等と2023年度の賦課金単価を設定します (METI/経済産業省)

 

再エネ分を再エネ以外の火力発電等で発電した場合の経費である②回避可能費用が、

2022年の、1兆4609億円に対し

2023年は、3兆6353億円

と約2.5倍になったことにより、

再エネ賦課金が、1.4円となっています!

 

これだけの比較では分りにくいので、過去分の比較として

再生エネ 回避可能 発電原価の差 販売電力量 賦課金
買取費用① 費用 ② ③ =①ー② 億kw ④ ③/④
2023 4兆7,477億円 3兆6,353億円 1兆1,124億円 7,946億kw 1.40
2022 4兆2,033億円 1兆4,609億円 2兆7,424億円 7,943億kw 3.45
2021 3兆8,434億円 1兆1,448億円 2兆6,995億円 8,036億kw 3.36
2020 3兆8,478億円 1兆4,774億円 2兆3,704億円 7,967億kw 2.98
2019 3兆5,833億円 1兆1,546億円 2兆4,287億円 8,237億kw 2.95
回避可能費用:FIT電気の買取を行わなかった場合に、FIT電気に相当する量の電気の発電や調達に要する費用

※事務費省略

2022年の回避可能費用は、ロシアがウクライナに侵攻する前に想定していた金額

ということは、2023年想定の回避可能費用

3兆6,353億円

が2022年の実績に相当する金額ではないでしょうか?

であれば、

(4兆2,033億円ー3兆6,353億円)÷7,943億kw=0.71円

こんなに安い再エネ賦課金となります!

 

再エネ賦課金返金ないの?

  • 再エネ賦課金の単価は、買取価格等を踏まえて年間でどのくらい再生可能エネルギーが導入されるかを推測し、毎年度経済産業大臣が決めます。なお、推測値と実績値の差分については、翌々年度の再エネ賦課金単価で調整します。

 

これは、資源エネ庁HP「なっとく再生可能エネルギー」内

制度の概要|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp)

からの抜粋です!

推測値と実績値の差分については、翌々年度の再エネ賦課金単価で調整

 

とあり、2023単価改定表の主な要因中段では確かに、

2021年度末の剰余金充当

とありますが、

しかし、2022年度の電気料金に国民が苦しんでいたのに、

単価改定の前倒しを実行しなかった国にガッカリです!

 

回避可能費用の説明が変更?

回避可能費用の経済産業省の説明は、

「回避可能費用とは、電力会社が再生可能エネルギーを買い取ることにより、本来予定してい た発電を取りやめ、支出を免れることが出来た費用をいう。」

スマートグリッドと電気自動車 (meti.go.jp)

より、抜粋

 

今回の説明が、

「賦課金単価については、再エネの販売収入(回避可能費用)が増加するから」

西村大臣の説明も同じでした!

説明し易いようにまとめたのかもしれませんが、

誤解を生みそうに感じてしまいます!

 

送電線に入ってしまえば同じ電気ではありますが、

電気市場で高騰しているのは、太陽光が減少し電力の不足する時間帯ではなかったか?再エネの販売収入が増加しているのでしょうか?

更に、出力制御により、再エネを大量に廃棄している現状!

再エネが余剰と、出力制御を発動しまくりながら、

再エネ買取費用については、大幅増加を見込んでいます!

再エネ賦課金の決算を見たい!!

 

参考

賦課金2022
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